FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

FP1級は何で難易度が高いと言われているの?
FP1級資格を取得するための良い方法は無いのかなあ。

こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。

僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。

こんな内容を解説していきます。

  • FP1級の難易度が高い理由
  • お金と時間で難易度を下げる方法

資格マスターの僕は銀行員時代に、下記の通り沢山の資格(一部)を取得しました。

今となっては、その資格をほぼ活かせず悔やんでいますが…

FP1級は勉強していて、結構楽しかったですし、生活にも関係することであったので唯一有益であったと感じています。

今までに取得した主要な資格がこちらです。

こちらが学科の合格証と証書です。

FP1級に合格するための勉強時間は?【約240時間の勉強方法】
  • FP1級への合格を目指す方
  • FP1級を受けようか迷っている方

この記事を読むことで、FP1級試験を受ける際には、しっかりとした対策が必要であることが分かると思います。

1.FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

FP1級試験の合格者数と合格率を見てみると、

受験者数合格者数合格率
学科試験17,000~18,000名1,800名前後10%前後
実技試験1,800名前後1,600名前後85%前後

とあり、学科・実技を合計すると、8.5%程度となるため、相応に難易度の高い試験になります。

では、なぜFP1級試験が難易度が高いのか、こちらでは学科試験についての内容となりますが、4つ挙げてみました。

  • 過去問での学習が通用しにくい
  • 2級とは求められる知識量と覚える数字の量が桁違い
  • 試験対策用のテキストが少ない
  • 独学が中心となる(スクールも2級までの対応がほとんど)

それでは簡単にまとめていきます。

1-1.過去問での学習が通用しにくい

前述の通り、証券外務員1種、簿記2級、宅建、銀行業務検定2級各種といった試験を受験してきましたが、学科の半分を占める基礎編においてこれほどまでに過去問やテキスト以外から問題が出されるテストは初めてでした。

当然、勉強量にもよりますが、個人的な学科試験(基礎編)の感覚はこんな感じです。

  • 1/3→4択を1択にほぼ絞れる
  • 1/3→4択をなんとなく2択に絞れる
  • 1/3→ほぼ初対面である

なので、過去問がほぼそのまま出される2級とはまるで違います。

また記述式の応用編についても、ある程度細かい数字を覚えておかないと、公式は思い出せても式を埋めることが出来ません…

1-2.2級とは求められる知識量と覚える数字の量が桁違い

基礎編は4択とはいえ、2週間ぐらいの勉強量では4割も取れないはずです。

なぜなら、2級とは覚える量が違いすぎるからです。

2級の10倍は覚えるイメージです。

確率論で、基礎編は25%は取れてますが、応用編と合わせて60%までもっていくには、相当地道なインプットとアウトプットが必要になります。

200点満点のうち100点台・110点台で不合格となる方は極めて多く、この数点の差を埋めるのが難しいと言われています。

1-3.試験対策用のテキストが少ない

TACのように主催者のきんざい以外でテキストを出してくれている会社がほぼ無いです。

理由はこの3つかと考えます。

  • 範囲が広く対策を提供しにくい
  • 受験者数が2級と比較して圧倒的に少なくコスパが悪い
  • 毎年法令改正がある中で、購入する母体が少ないのにわざわざ手間をかけて作ってられない

大抵の資格攻略本は、「これをやれば受かる!」とか自信のある言葉が出てきますが、FP1級のテキストではそのような言葉は見かけません。

少し控えめな文言、かつそもそも対策テキストの種類が非常に少ないから勉強もしにくいのです。

僕が実際に使用したテキストは、「8週間でFP1級に合格した時のおすすめのテキストはこの2冊!」で紹介しています。

1-4.独学が中心となる(スクールも2級までの対応が多い)

前述の通り、対策が練りにくいため、スクール・通信教育もほぼ2級までです。

「FP1級 勉強会」とかで検索すると、有料の勉強会がいくつかありましたが、有名なスクールはほぼ無いです。

なので、FP2級よりも内容的に圧倒的に難しい上に、勉強会ぐらいしかないので、独学となり、資格取得の難易度が上がるのです。

大手がやっている通信講座としては、「LECの1級FPパーフェクト合格パック」 ぐらいです。これ以外は、個人でやっているレベルのスクールか勉強会形式のものですね(ただ、これも結構お金が掛かります)。

2.FP1級試験をお金と時間で難易度を下げる方法

FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

ご存じの方もいるとは思いますが、FP1級の実技試験に進むためのルートは実は4つあります。

実技試験も実は2種類あって、きんざい(面接試験)とは別に日本FP協会の実技(筆記)試験がありますが、今回はそちらの説明は割愛します。

いずれか1つに該当すればファイナンシャル・プランニング技能検定1級実技試験(資産相談業務)を受検することができます。
・1級学科試験の合格者
・日本FP協会のCFP認定者
・日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者
・一般社団法人金融財政事情研究会のFP養成コース修了者で1年以上の実務経験を有する者

引用先:きんざい「FP1級実技試験 受験資格

王道ルートは、一番上で、この合格率が10%程度です。

ただ、このルートを通らない手がありますので、ご紹介していきます。

受験をした時には知りませんでしたが…

2-1.日本FP協会のCFP認定者・CFP資格審査試験の合格者

先に結論をまとめると、10万円程度の出費と時間が掛かります。

説明を続けると、

  • 国家資格:FP3級・2級・1級
  • 民間資格(世界共通であり、日本FP協会が主催):AFP・CFP

まずはこのイメージです。

そして、CFP認定者になる流れを簡単にまとめると、

  • FP2級合格+AFP認定研修→AFP認定者
  • AFP認定者+CFP資格審査試験→CFP資格審査試験
  • CFP資格審査試験+CFPエントリー研修+通算で3年以上の実務経験→CFP認定者

ただ、途中のCFP資格審査試験さえ受かれば、FP1級実技試験に進むことが可能です。

2-1-1.AFP認定研修とは?

ファイナンシャル・プランニングに必要な倫理・コンプライアンスとライフプランや金融、保険など6つの専門分野にわたる知識を体系的に学習できるように構成された日本FP協会認定の研修講座です。

引用先:日本FP協会「AFP認定研修について

協会が認定した教育機関(資格学校等)にて実施し、数千~数万円の費用が掛かります。

2-1-2.AFP認定者とは?

FP2級合格かつAFP認定研修が必要になるとともに、資格認定会員の会費は入会金10,000円、年会費12,000円が掛かります。

ので、結構痛い出費です…。

2-1-3.CFP資格審査試験とは?

≒FP1級(学科試験)といったイメージですが、簡単に特徴をまとめると以下の通りです。

  • 試験範囲は、FP1級(学科試験)と同様
  • 試験科目は6課目に分かれて、それぞれ受験する必要があり、6課目に受かる必要がある
  • それぞれの課目は、合格率が30~40%と高めで、一度に全ての課目に合格する必要はない
  • それぞれの課目に一度合格すれば、合格した権利は一生消えない
  • 受験料は、6課目で27,500円と高め

なので、FP1級(学科試験)のみに合格するよりも、

  • 1ヶ月以上は必要である
  • AFP認定研修(数万円)+AFP認定会費(数万円)+CFP受験料(2万円程度)の分、負担が大きい

ので、あまりおすすめは出来ません。

2-2.FP養成コース修了者

結論、間違いなくおすすめはしません。

なぜなら、時間とお金がかかるからです。

2020年度に開催されたきんざいの「FP養成コース」の概略です。

  • 対象:銀行などの金融機関などに所属し、資産運用・管理およびこれらにかかわる相談業務、コンサルティング業務に携わる方
  • 実施日:10月1日~11月27日(40日間)9時~17時
  • 受講料:1,045,000円(税込)

前日の講義内容は翌朝のドリルテストでチェック、分野別の習得度テストにより実力を随時測定、・・・修了試験までに着実な能力を養成していくといった流れらしいです。

真面目にやれば、ほぼ間違いなく修了できるようです。

が、個人で申し込む人は金持ちだけでしょう。ここまでしてFP1級に合格しなければいけない人はいるのでしょうか…。

なので、王道ルート以外を2つご紹介しましたが、どうしてもお金と時間は掛かりますね。

これを受講するぐらいなら「LECの1級FPパーフェクト合格パック」を受講した方良いかと。

3.金融機関の人間が取得する他の資格との難易度の比較

FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

冒頭にも申し上げましたが、資格マスターの僕は数多くの資格を取得してきました。

その経験から難易度を比較すると、以下の通りです(中小企業診断士はあくまでイメージです)。

  • 中小企業診断士>FP1級>宅建>証券アナリスト>簿記2級>証券外務員>FP2級

FP1級よりも、勉強範囲が広く勉強時間が長い中小企業診断士の難易度を上にしていますが、合格率はFP1級の方が圧倒的に低いため、場合によってはFP1級の難易度は高いかもです。

また前述の通り、FP2級と比べると少し大げさかもですが10倍ぐらいのイメージです。

そのぐらいの覚悟で勉強を始めた方が、最終的にそこまでじゃないなと思えるので、いいと思います(笑)

ちなみに、参考までに他の資格とのリアルな比較ということで、銀行員時代に実際に取得した13の資格の難易度ランキングもまとめているので、どうぞ。

銀行員時代に実際に取得した13の資格の難易度ランキング

銀行員時代に実際に取得した13の資格の難易度ランキング

4.【まとめ】FP1級は独学かつ対策が取りにくいことがら難易度は高め

FP1級の難易度が高いと言われる理由【ほぼ独学しかありません】

今回の記事をまとめるとこのような感じです。

FP1級の難易度が高いと言われる理由は、以下の4点です。

  • 過去問での学習が通用しにくい
  • 2級とは求められる知識量と覚える数字の量が桁違い
  • 試験対策用のテキストが少ない
  • 独学が中心となる(スクールも2級までの対応がほとんど)

また、FP1級の実技試験に進むためのルートは学科試験以外にもありますが、お金と時間が掛かります。

なので、やはりお金を掛けてでも絶対に取らなければいけない人以外は、難易度の高い王道ルートで進むしかないですね。

皆さんが一発で受かることを願っています。

困ったら、「LECの1級FPパーフェクト合格パック」に頼るのも一つの選択肢です。