【元みずほ銀行員が答えます】銀行の残業時間ってどのくらい?

【元みずほ銀行員が答えます】銀行の残業時間ってどのくらい?

銀行員はどのくらい残業しているの?
銀行って残業時間長そうだなあ。
サービス残業って結構あるのかなあ。

こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。

僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。

ここでは、これらの内容を解説します。

  • 事務職と総合職の残業時間・サービス残業はどのくらいか
  • 銀行員の残業時間、サービス残業のあれやこれや

自分自身の経験、周りにいる銀行員仲間の話、ニュースを基にリアルな情報を中心にお答えします。

銀行志望の方、銀行員に関心のある方は是非をご覧ください。

この記事を読むことで、銀行員の働き方、ワークスタイルが具体的にイメージできるはずです。

銀行員の残業時間・サービス残業はどのくらい?

銀行員の業務・残業時間、サービス残業の実態を解説

一般的には、8時に出勤し、20時に退勤が多いです。

ただ、業務によっても異なるので、今回は支店の事務職と営業職に分けて説明します。

一般職

一般的には、8時に出勤し、18時に退勤が多いです。

  • 8時~8時半:出勤
  • 8時~9時:朝礼・開店前準備
  • 9時~15時:窓口対応
  • 15時~18時:締め作業・夕礼

という流れで、子育て中の人は時短勤務だったり、ここ数年で理解のある環境に変化してきました。

普通の人でも月の残業時間は10時間程度。サービス残業も無いです。

ただ、ご存知の通りお金の計算が1円でも合わない場合は、合うまで帰れないという昔ながらの風習は今も顕在しています。

総合職(支店の営業)

一般的には、8時に出勤し、20時に退勤が多いです。

  • 7時~8時:出勤
  • 8時~9時:朝礼・訪問準備
  • 9時~18時:顧客訪問・顧客や本部との電話
  • 18時~20時:支店長席への報告・相談・稟議や格付作成

という流れで、月の残業時間は20~40時間。

このように、営業職は9時~15時という銀行の営業時間にはほぼ関係なく働いており、お客様の稼働に合わせて働いています。

土日は、基本的には休みますが、休日の運用相談や住宅ローンの相談などで出勤することは営業職・一般職共にあります。

が、必ず振替休日があるので、休み減るじゃんという心配は不要です。

むしろ振替休日をどこかの土日に付けて三連休に出来るメリットは大きいです。僕もそれで旅行とか行ってました。

営業職については、個人営業・法人営業(支店or営業部)でも1日の動きが異なってきます。

銀行員の残業時間、サービス残業のあれやこれや

銀行員の業務・残業時間、サービス残業の実態を解説

銀行員の残業時間は年々減少傾向にあると同時に、残業代も減少傾向にあります。

なぜなら、低金利下において地銀や信金を中心に利益が出にくくなっておりコスト削減が必要だから。

毎月45時間以内に抑えろという上司からのプレッシャーがあり、こんな感じです。

  • 銀行の株主側:株価を上げてくれ→売上が伸びないなら「コストを削減しろ」
  • 銀行の経営側:コストを削減するために人件費を削減しろ→「無駄な残業時間を減らせ」
  • 銀行の部支店長:残業代の予算の目安が振られるので、部下に対して「残業減らせ」
  • 営業職:残業時間をある程度に押さえないと、上司への相談や報告が面倒→「残業減らすか」

昔と比べると、労基署からの監視が厳しいので、サービス残業(月に数時間程度)は激減していますし、残業時間自体が減っています。

ただ、本部の企画部門や商品開発などを中心に裁量労働制(裁量という名の半強制です…)が導入され、以前同様にいくら働いても毎月の残業代は20~30時間分ぐらいでまあまあブラックです。

同じ銀行員でも各銀行、年次、部署、時期によって残業時間やサービス残業の実態は変わるため、総合職を対象に4つに分けて解説します。

各銀行による残業の実態

みずほ銀行では、支店を中心にサービス残業はほぼなくなっているのが実態です。

なぜなら、度々各支店に労基署が入り、支店にある監視カメラと勤怠システムを突合され、厳重注意をされたからと噂に聞いたこともあります。

また、支店を20時ぐらいには閉めるケースが多いので、残業時間は抑えるしかなくなります(業務は持ち帰れないですし)。

三井住友銀行は別種で、めちゃくちゃ残業していますが、なぜかあれがまかり通っています。どういう仕組みなのかよく分かりませんが。

つい最近も三井住友銀行の30代の方から聞いたのは、営業部で毎月何十時間もサービス残業をしているとの話でした…

ただ、一般的には残業時間は減っていますし、サービス残業も少なくなっているは事実です。

みずほ銀行時代の残業時間・サービス残業は?

みずほ銀行に僕がいた支店・部署の残業時間・サービス残業はこんな感じでした。

  • 1店舗目(中堅中小企業営業):残業時間は月20~30時間、サービス残業は10時間弱
  • 2店舗目(大企業営業):残業時間は月30~45時間、サービス残業は10時間弱
  • 3店舗目(ファンド営業):残業時間は月30~90時間、サービス残業は10時間弱

支店の営業時代は、まだ慣れていないこともあり、案件もそこまで多くなく、残業は少な目で、たまに案件が立て込むと残業時間は30時間を超えたりといったイメージでした。

が、ファンド営業の時は案件の規模も大きく、1年のうちに大型案件が何件かあり、そのタイミングだけ休日出勤をしたり、夜10時過ぎ・朝6時みたいな時があり、残業時間も100時間近くになりましたね。

ただ、振替休日も取れますし、ブラックさは感じませんでしたし、ちゃんと残業代も25%UPで出るので、その時だけ月給が100万円程度のなることもありましたし。

みずほ銀行のサービス残業のブラック事情

ブラックなのは、

  • 裁量労働で働かされている企画部門やコンサルティング部門の方
  • 管理職以上(30代中盤以上)

ですね。残業はエンドレスです。結構やばいです。

企画セクションの30代中盤以上は、大抵裁量労働で、残業時間はほぼエンドレス、表上はサービス残業では無いですが、ほぼサービス残業です。

僕の同僚で、3人企画セクションにいますが、月の残業時間は80~100時間、ただ裁量労働なので、残業代としてもらえるのは20~30時間分程度、、つまり、月に50~70時間ぐらいはサービス残業ですね。

朝6~7時に行って、夜23時ぐらいまで働きつつ、土日も役員から連絡が来て出社こそしないが、家で考えるみたいな同期がいますが、相当しんどそうですね。

30代中盤・後半になると、本部勤務も増えますが、残業時間を考えると、支店の方が圧倒的にワークライフバランスは整います。

支店は、基本的に平日8時~20時ぐらいまでしか空いていないので。本部の1日中とは違って。

年次による残業の実態

年次によっても残業の実態は変化し、毎月の残業時間はこのような感じです。

  • 1年目:10時間以内
  • 20代~30代前半:30~40時間
  • 管理職:40~50時間(休日出勤をしても振休なし)

管理職は残業代が無く、無制限で働けてしまいます。営業マンが働けない分、管理職が仕事を請け負うことはよくあることです。

管理職になりたくない人が多いというのも納得いきますね。

部下に合わせて休日出勤をしても、管理職は振休が無いため、エンドレスで働けてしまいますしね。

部署による残業の実態

大きく4つに分けると、毎月の残業時間が大体こんな感じです。

  • 支店:20~40時間、サービス残業は0~10時間
  • 営業部:50~80時間、サービス残業は0~10時間
  • 本部の企画部門、商品開発部門:裁量労働制が多く、残業時間は無制限で80~130時間あるが、残業代は裁量労働のため20~30時間分のみ支給
  • 本部のそれ以外:30~40時間、サービス残業は0~10時間

支店の営業マンは、銀行といえど、大分ホワイトな働き方です。

企画系を中心に本部セクションは、何故だか裁量労働制のもと、エンドレスで働いているので、労働時間は非常に長くなっています。

時期による残業の実態

部署ごとに、特に忙しい時期、残業時間が伸びる時期が異なってきて、こんなイメージです。

  • 4・10月:半期ごとの期初のため、銀行全体が忙しく、残業時間は増加傾向
  • 5・7・8・11・1月:銀行全体的に比較的平穏
  • 6・9・12・2・3月:各四半期決算のため、支店・営業部を中心に追い込むため、多忙

時期に応じてこのような繁忙度ですが、あとは個々人の案件ベースで残業時間は増減します。

ここまで解説してきたように部署によって増減はあるものの、全体的には銀行員も残業時間やサービス残業は減少傾向にあります。

夏や冬には一週間「ノー残業デー」があったり、毎週水曜日は「早帰りデー」があったりと、働きやすい環境になりつつあります。

なので、残業時間・サービス残業自体は減っていますが、業務量が減るわけではないので、激務ではあります。

また、勤務時間内・時間外でどうでもよい無駄なことは沢山あり、銀行が激務と言われる理由を元メガバンク銀行員が徹底解説しています。

4.【まとめ】収益低下とともに、銀行員の残業時間・サービス残業も減少傾向にある!

銀行員の業務・残業時間、サービス残業の実態を解説

今回の記事をまとめるとこのような感じです。

  • 一日の業務の時間は、職種によっても異なるが、事務職は8~9時間、総合職は10~12時間
  • 残業時間、サービス残業は減少傾向にある一方で、銀行の収益も低下しつつあるため、残業代は減少傾向
  • 本部の一部の部門では裁量労働制があるため、残業時間が100時間超の部署もまだまだ残っており、大半がサービス残業となっている
  • 有給休暇への理解は増しているため、一般企業並みに取得はしやすくなっている

今回の内容で、働く時間についてはイメージが持てたと思います。

銀行への入行からのリアル体験談を漫画でイメージしたい方はこちらをどうぞ↓↓

2023年2月からサトルライフ再始動!ということでブログだけではなく、YouTubeも始めました。銀行員生活にモヤモヤしている方、銀行での試験勉強から一息つきたい方、銀行から転職したい方向けに、好きなことをたまに話しています。