・訪問件数は多いのに、営業成績がなかなか上がらない。
・実績を出している営業マンと自分は何が違うのかなあ…。
こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。
ここでは、これらの内容を解説します。
- 訪問前の準備で商談の8~9割が決まる
- 訪問の目的やゴールを明確にする
- 訪問前の事前準備のコツ
僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。
10年間の自身の営業生活、M&A仲介会社や某外資系保険会社のトップ営業マンの実体験を基に記載していますので、このような方はご覧ください。
- なかなか実績が伸びないという営業マン
- 営業初心者
この記事の内容を実践することで、お客様との会話がスムーズに進み、商談も進めやすくなるはずです。
1.訪問前の準備で商談の8~9割が決まる
何度も僕の記事では、事前準備は大切だ!と言っていますが、大切です。
本題に進む前に、事前準備が大切だ!というエピソードを2つ挙げます。
1-1.M&A仲介会社でのお話
僕が在籍していたM&A仲介会社のトップの営業マン(年収5000万円超)がこのようなことを話していました。
準備で商談の8割~9割が決まる。あらゆる準備や想定をしていくので、商談で想定外ということは起こりえない。
ここまでいくには相当な経験と鍛錬が必要ですし、超人のようですが、これだけ年収の高い営業マンに言われると嘘か本当か分かりませんが、試したくなります。
1-2.スポーツ界でのお話
誰もが憧れるイチローの有名な話です。
イチローは、成功をおさめた秘訣は「完璧な準備」にあったと語っています。
・ハイレベルのスピードでプレイするために、ぼくは絶えず体と心の準備はしています。自分にとっていちばん大切なことは、試合前に完璧な準備をすることです。
出典:児玉光雄「イチロー流準備の極意」
・ようするに“準備”というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、そのために考え得るすべてのことをこなしていく、ということですね
・できる限りの準備をしても、次の1本が打てる保証がない。だから野球は楽しい
誰もが知る天才プレイヤーのイチローですら、準備が大事であると言っています。
2.訪問の目的やゴールを明確にする
これは営業に限った話ではありませんが、目的やゴールの無い訪問には何の意味もありません。
なぜなら、何も得られないから。
僕も最初の方はとりあえず取引深耕ということで訪問したりしていましたが、あまり意味ないですね。これは、長期的にもそうですし、中期的にも短期的にも同様です。
話は変わりますが、世界一のサイドバックを目指したサッカーの長友選手もこのように話をしています。
インテル入団会見の時に、
成長の過程が早すぎると思いませんか?
問題ないです。夢や目標を立てて逆算してやってきているので。
- 長期的な夢や目標を決めて、それを達成するための長期的な計画を練る
- 長期的な計画を進めるための中期的なゴールを決める
- 中期的なゴールを達成するための計画を練り、それを進めるための短期的なゴールを決める
- 短期的なゴールを達成するための計画を練り、実行する
このように、より細かく計画を練り、日々の行動にまで細かく落とし込んでいくことが出来たからこそ、インテルにも入ることができたのですね。
営業も同様で、長期的な目標から短期的な目標を設定し、日々の営業活動に落とし込むことが出来れば、目的やゴールも明確になります。
例えば今回の訪問の目的は、
- 次回提案に繋げるために、●と▲と■は絶対に情報を引き出す
- 次回社長に提案できるように、今日の部長との面談では、社長に取り上げてもらうようなプレゼンをする
- 次回クロージングトークまで持っていけるよう地ならしをする
最初は慣れないですが、このように細かく落とし込んでいく訓練が必要ですね。
3.売れる営業マンは訪問前の準備を大切にする!【具体的なコツも紹介】
訪問といっても多種多様なので、ここでは新規訪問で、企業宛or個人宛という形式を例にとって解説していきます。
3-1.企業の場合
これは、某M&A仲介会社で新規訪問をする前に皆がやっていたことです。
- 業界の情報を収集する
- 自社の業界の動き・実績・成約事例を収集する
- 企業の商流を押さえる
すでに研究済みの業界であれば1時間程度、未知の業界であれば2時間程度は時間を割きます。それでは、細かく解説していくのでご覧ください。
3-1-1.業界の情報を収集する
最低限お客様の業界についてデータで調査できる範囲内は、頭に入れておきます。
なぜなら、お客様は当然自分の業界については調査していると思って話をするから。
会社として月額の費用は数万円掛かりますが、このようなサイトがおすすめです。
実際にM&A仲介会社で使用していましたが、非常に丁寧に細かく業界動向がまとまっています。
このような業界情報を参考にして、SWOT分析の外部要因(機会・脅威)を把握していくことも大切になります。SWOT分析の進め方については、こちらの記事を参考にしてください。
【営業マン必見!】営業成績UPのためのヒアリングのやり方とコツ
3-1-2.自社の業界の動き・実績・成約事例を収集する
お客様の業界について知るのと同時に、自社の業界、実績、お客様に近しい会社の成約事例は必須です。
また、実績や成約事例は記載できる情報の範囲内で、簡単なペーパーに落としてください。
これがなぜ必要かというと、理由は3点あります。
- 実績を具体的に伝えることで、信頼度が増すため
- 成約事例を話すことで、お客様のイメージが湧くため
- 可視化することで、営業マンも頭を整理することができるし、お客様もイメージをしやすいため
「メラビアンの法則」をご存知かと思います。
聞いたことはありますが、詳しくはちょっと…
コミュニケーションを取るときに視覚からの情報が、55%を占めるというものです。つまり、いかに視覚的に見せるかが大切ということです。
自社の実績は会社にすでにあるものが多いですが、成約事例はオーダーメイドで下記のように作成することをおすすめします。
3-1-3.企業の商流を押さえる
その企業の商売の流れをイメージしておくことが大切です。
どこから仕入れて、どこで製造して、どこにどのようなルートで販売して、売上や利益、お金の回収条件、支払い条件など分かる範囲内で調べます。
なぜなら、そこから企業の強みや弱みが見えてくるから。
その上で、訪問した際のヒアリングで、隠れた課題やニーズを引き出していくのです。
例えばですが、この2つの質問はどちらの方が良いでしょうか。
- 仕入から製造、販売に至るまでの悩みはありますか。
- 仕入先が関西中心で、販売先が東京中心と見受けられるのですが、どのような理由からでしょうか。
下の方が良いです。より具体的で、ちゃんと準備をしてきたというのも通じますし。
上の方は特段ありませんと言われたら終了です。それ以上拡げられません。
下の方は事前準備をしていると感じられるし、お客様も話そうかなという気になってくれます。
このような積み重ねにより、お客様の隠された課題やニーズを探していきます。
3-2.個人の場合
企業と比較して個人の場合は情報が少ないので、最低限の準備をしておきます。
3-2-1.自社の業界の動き・実績・成約事例を収集する
これは企業でも同じです。
自社の業界、実績、成約事例は必須で、実績や成約事例は記載できる情報の範囲内で簡単なペーパーに落とします。
個人は法人よりも警戒感が強いので、実績や成約事例の説明が大切で、警戒心を解く努力をした方がいいです。
ですので、自社の業界の動き・実績・成約事例を収集してから訪問します。
3-2-2.お客様の地域性のある事柄を情報収集する
企業と比べても、個人は自分が暮らしている地域のコアな情報を欲しています。
なぜなら、狭い範囲で暮らしていて、自分の暮らしに直結する情報が欲しいから。
なので、ベネフィット情報だけではなく、なかなか出回っていないネタなどを提供することで、
- 個人のお客様はギブを受けたように感じになる
- 結果的に何かで返そうという気持ちになってくる
- クロージングにつながる
営業のテクニックである「好意の返報性」を利用したテクニックなんかも時には使えたりします。
是非、地域性のコアな情報を収集してください。
【営業マン必見!】営業トークで使える心理学のテクニック7選
4.【まとめ】営業の商談は訪問前の準備がとにかく大事!コツを押さえよう。
今回の記事をまとめるとこのような感じです。
- 商談は訪問前の準備で8~9割が決まるといっても過言ではない
- 商談前に訪問の目的やゴールを決めることでしか良い結果は得られない
- 企業訪問前には、お客様の業界情報、自社の業界・実績、お客様に近しい企業の成約事例、商流を押さえる
- 個人訪問前には、自社の業界・実績、地域性のあるコアなネタも交える
ただがむしゃらに1日5社営業するというのも最初は大切かもしれませんが、しっかりと事前準備をして1日3社営業する方が、良い結果を得られるはずです。