銀行は今後どうなる?見通しは暗いです…

銀行は今後どうなる?見通しは暗いです…

銀行の9割はいらないと言われているが、今後銀行はどうなるの?
コロナも業績には悪影響だし、リストラとかされるのかなあ。

こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。

僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。

ここでは、これらの内容を解説していきます。

  • 銀行は今後どうなる?見通しは暗いです…
  • コロナ明けでも、今後地方銀行が変われない理由

自分自身の経験、周りにいる銀行員仲間の話、ニュースを基にリアルな情報を中心にお答えします。

【銀行員の転職活動記Part1】転職を決意!

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現役の銀行員の方で将来に少し不安を感じる方は、是非ご覧ください。

この記事を読むことで、銀行業界は今後さらに厳しい時代が待っているということが見えてくるはずです。

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1.銀行は今後どうなる?見通しが暗い実態を解説

今後の銀行業界で間違いなく起きる7つのこと【銀行は無くならない】

今後の銀行の見通しが暗い理由を7つまとめました。

  • 銀行員も大きな変化を求められる
  • 地方銀行の人材採用は息詰まる
  • 個人は富裕層中心のコンサルティングビジネスが中心になる
  • 一般の個人は手数料を払ってくれる人だけを相手にする
  • 中小企業向けは、最低でも年商10億超の企業を相手にする
  • フィンテック企業との連携が進む
  • 中堅以下の地方銀行は淘汰される

それでは詳しく解説します。

1-1.銀行員も大きな変化を求められる

銀行員もこのような変化を求められるでしょう。

  • 窓口業務が大幅に縮小し、ITサービスを活用した事務に移行する
  • 個人営業は、AIを活用した資産運用の提案に移行する
  • 法人営業は、単純な融資業務は激減してITサービスやフィンテック企業との連携を活用したより複合的な提案が必須になる

ですので、年配の銀行員を中心に新サービス・システムへの対応がより困難なため、退場する流れが強まります。

逆に、銀行に集積されるデータを活用した新サービスを生み出したり、社内ベンチャーに積極的に関与するような銀行員は重宝されていきます。

日頃からAI技術などに触れていくことは、必須の世の中になっていきますね。

1-2.地方銀行の人材採用は息詰まる

なぜなら、将来性の低い地方銀行は、すでに地方で一番の就職先で無くなっているので。

これはとあるニュースの抜粋ですが、このような状況下で地方銀行に入りたいという方は、言葉は悪いですが限りなく少ないと思います。

104行全体を見ると、19年3月期における赤字地銀は46行だったものが、20年3月中間期には52行と半数まで拡大している。さらに、71行が利益率を減少させており、多くの地銀ではビジネスモデルがもはや実質的には破綻していることがうかがえる。

出典:DIAMOND ONLINE「「要らない銀行」が浮き彫りに、地銀104行ランキング」

1-3.個人は富裕層中心のコンサルティングビジネスが中心になる

リテール部門は極端に儲かっていないために、支店数の減少&各支店の人数の減少を進めるしかないから。

三井住友フィナンシャルグループは19日、2022年度までの3年間で、三井住友銀行の国内店舗の約7割に当たる300店について、資産運用など個人コンサルティング業務に重点を置く「軽量店舗」にする計画を発表した。これにより計2200人分の業務量を削減し、経営効率化を加速する。

出典:時事ドットコム「三井住友銀、3年で300店「軽量化」 資産運用相談に重点」

三井住友に関わらず、メガバンクはもう完全に動き出してますから、地銀も時間の問題です。

例えば、こんなイメージで、富裕層に特化した方が収益性は明らかにいいですね。

一般人人数総資産手数料銀行員のコスト銀行の収支
富裕層5人5人×10億=50億50億×1%=0.5億年収0.1億×2人=0.2億0.3億の黒字
一般人50人500万×50人=2.5億2.5億×2%=0.05億年収0.1億×1人=0.1億0.05億の赤字

確かに小金を持っている個人に営業しても、得られる手数料は少ないし、人件費の方が多くなってしまいますよね。

ネットの証券会社と棲み分けを、小金を持っている方まで銀行員が必死に営業を掛ける必要が無いんです。時間の無駄です。

ここで押さえるべきポイントは、富裕層にしっかりと入り込んで、資産運用のコンサルティングを行えるか銀行員しか残らないということです。

将来性のある銀行員と将来性の無い銀行員の特徴にもまとめましたが、今後銀行内でも将来性のある銀行員と無い銀行員が大きくわかれていくはずです。

将来性のある銀行員と将来性の無い銀行員の特徴

将来性のある銀行員と将来性の無い銀行員の特徴

1-4.一般の個人は手数料を払ってくれる人だけを相手にする

口座を管理するだけでも手間とコストがかかり、銀行経営が立ち行かなくなっているので。

このようなニュースが増えていますね。

あまり極端には出来ないので、徐々に使う人を絞っているわけですね。

銀行員的にはありがくないですか⁈

そうですね。今までの単純作業は要らないので、コンサルティングサービスを提供できる人間以外はいらないというメッセージもありますね。

……

1-5.中小企業向けは、最低でも年商10億超の企業を相手にする

支店数の減少&各支店の人数の減少しているので、致し方ないですね。

メガバンクはすでに動いていますが、地銀もこうならざるを得ないでしょう。

  • 新規の年商数億の中小企業→相手しないor本部の専門部署が機械的に対応する
  • 既存の年商数億の中小企業→出来る限り本部の専門部署に移行させる

みずほ銀行の同僚と話をしていても、年々支店の人数が減らされていると同時に、取引対象の年商基準もかなり上がっているようです。

地方銀行の担当者と話をしていても、同様のことが進んでいるようです。

あと、以前と比べても取引の総合採算を考えて、規模のある企業を相手するようになっていますしね。

必然的ですね。ここでも信用金庫やネット銀行、フィンテック企業との棲み分けが必要になってきますね。

今まで、中小零細企業ばかり相手にしてきたリテール営業マンは大幅な変化を求められそうです。

30代・40代の銀行員がリストラされる前にすべき3ステップはコレ!にもまとめていますが、営業以外でも生き残る道もあるのでしっかりと対応していく必要がありますね。

30代・40代の銀行員がリストラされる前にすべき3ステップはコレ!

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1-5-1.では、銀行員はどうなるの⁈

今までよりも大きな企業を中心に対応することになります。

キーワードとしては、こんな感じです。

  • AI技術、フィンテックを活用したサービスは使いこなす
  • 融資業務は当たり前、コンサルティング業務など複合提案が必要になる

ただ、コンサルティング業務は、専業の優秀なコンサル会社がゴロゴロいるので、それらに打ち勝たなければ、かなりきつい状況が待っています。

不振が続くリテール事業ごと超集団左遷と言うことも…現実にあり得ると考えます。左遷される銀行員の5つの特徴【集団左遷のリアルな実態も記載】でも詳しくまとめています。

左遷される銀行員の5つの特徴【集団左遷のリアルな実態も記載】

左遷される銀行員の5つの特徴【集団左遷のリアルな実態も記載】

1-6.フィンテック企業との連携が進む

フィンテック企業が銀行を呑み込むことはないと思いますが、API連携を中心にさらに進むでしょう。

なぜなら、両者が補完しあうことで、生き残っていくことができるから。

現在の日本のフィンテック市場においては、家計簿ソフトや会計クラウドサービスといった参照系のサービスが大勢を占める。

電代業と銀行双方にとって短期的な利幅が少なく、特に銀行APIを開発・提供する立場にある銀行側にとってのインセンティブは相対的に小さいと言える。

出典:Fintech「フィンテックの鍵を握る「銀行API」、契約締結に向けた各社の動向とは」

これを見てもらうと現状の立場はまだ銀行の方が上のようですが、いずれ銀行側もフィンテック企業とのAPI連携をより推し進めないと、厳しい立場になっていくでしょう。

1-7.中堅以下の地方銀行は淘汰される

なぜなら、収益性があまりに乏しいから。

コロナの影響がある前から、このように厳しいニュースが多かったですね。

顧客サービス利益が19年9月中間期に赤字だったのは、地銀104行のうち半数の52行を占める。しかも、19年3月期まで5期連続赤字となっている銀行も26行存在した。

本業で赤字となっているという点で、もはや顧客企業の存続をサポートするどころか、自らの存立が危ぶまれる状況だ。その対極に、顧客サービス利益を改善させている銀行もあり、地銀の中で二極化が進んでいる様子が浮かび上がる。

出典:DIAMOND ONLINE「「要らない銀行」が浮き彫りに、地銀104行ランキング」

 中堅・下位の地方銀行が厳しいのは明白です。

潰れる会社に融資をしない銀行員が潰れる銀行になぜいるの⁈にも書きましたが、中堅以下の銀行にいる価値は低い気がしています。早く脱出しましょう。

潰れる会社に融資をしない銀行員が潰れる銀行になぜいるの⁈

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2.今後も地方銀行が変われない3つの理由(トップが…)

今後の銀行業界で間違いなく起きる7つのこと【銀行は無くならない】

それは、下記の通りです。

  • 地方銀行のトップにチャレンジ精神が無いから
  • 経営層は最終的には国が面倒を見てくれると思っているから
  • 思考停止している銀行員が多いから

それでは詳しく解説します。

2-1.地方銀行のトップにチャレンジ精神が無いから

攻めの経営をして失敗したス●ガ銀行やか●ぽ生命などを見ていると、守りに入りたくもなります。

攻めの経営をするよりも、従来のやり方を少し修正するぐらいの方が、後で失敗した時に自分の責任が小さいと考えるのは、まさしく銀行員のお手本のようなやり方です。

単純に大きな変化は怖いですからね。自分の代は大丈夫だろうって普通は思いますよね。

その通りです。僕が仮に銀行のトップに駆け上がったとしても、背負っているものが大きすぎて、守りに入ると思います…(笑)

ただ、JALの再建を手伝った経営共想基盤の冨山社長も、(コロナも踏まえて)業績が厳しい状況ではトップが大胆な決断と行動をしないと絶対に生き残れないと語っています。

かたーい銀行組織あがりの銀行員か官公庁の天下りトップが、超柔軟で抜本的な改革が出来るとは思えません。

2-2.経営層は最終的には国が面倒を見てくれると思っているから

他の業種は沢山の会社が倒産していますが、銀行は世の中への影響力が大きく、国か他の会社が救済すると考えられています。

コロナ禍でもこんなニュースが話題になりましたし。

ただ、このように優遇されているから銀行のトップも危機感が薄れるんでしょうね。

最終的には助けてくれるんだったらあまり自分の代で頑張らなくてもいいやってなりますね。

2-3.思考停止している銀行員が多いから

言い方は悪いですが、完全に馬鹿の一つ覚えのように、中小企業への融資は銀行内の審査のハードルが低い保証協会付きの融資を勧めてきます。

完全に、担当者も審査担当も思考停止状態です。

前職では、沢山の地銀担当者と仕事をしていましたが、保証協会付き融資以外を検討してくれた銀行は一行だけでした。。

そうやって教育されますからね。

まあ、僕もみずほ銀行時代に中小企業を担当していた時には、同じことをやっていて思考停止してましたけどね。特段頑張っても頑張らなくても今のところ高給ですからね。

銀行の審査体制がそうなので担当者は仕方ないですが、思考停止状態に陥っているのは間違いないです。

3.【まとめ】今後も銀行は無くならないけど、淘汰は始まりつつあります

今後の銀行業界で間違いなく起きる7つのこと【銀行は無くならない】

今回の記事をまとめるとこのような感じです。

  • 今後の銀行という組織は大きく変化するし、それに伴い在籍する銀行員も大きな変化を求められる
  • 銀行のビジネスも選択と集中を進め、個人・中小企業も規模の大きい層が中心になりつつある
  • 体力の無い中堅以下の地方銀行は淘汰される
  • これだけ厳しい経営環境の地方銀行が変われないのは、トップのチャレンジ精神の無さと思考停止している銀行員が増えすぎたため

沢山偉そうなことを書きましたが、僕も銀行時代は思考停止状態でした。

とりあえず銀行の中で、言われたことを少し加工して上司に好かれれば、順調に昇格ができたので。

銀行からの転職を特段考えていない人も、仮に転職した時に自分には何があるのかを日を考えながら過ごすことが大事だと思います。

転職を考える際には、銀行員の転職先ランキング【失敗しない転職先はこれだ!】をどうぞ。

銀行員の転職先ランキング【失敗しない転職先はこれだ!】

銀行員の転職先ランキング【失敗しない転職先はこれだ!】

2023年2月からサトルライフ再始動!ということでブログだけではなく、YouTubeも始めました。銀行員生活にモヤモヤしている方、銀行での試験勉強から一息つきたい方、銀行から転職したい方向けに、好きなことをたまに話しています。