銀行の支店長の年収ってどのくらいもらってるの⁈
銀行の支店長クラスはどのくらいいるの⁈
こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。
僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。
ここでは、これらの内容を解説していきます。
- 銀行の支店長の年収
- 銀行の支店長の業務内容
- 地方銀行で支店長クラスになるなら下位の銀行
自分自身の経験、周りにいる銀行員仲間の話、ニュースを基にリアルな情報を中心にお答えします。
- 現役銀行員
- これから銀行に転職・就職しようと考えている方
僕が銀行員になったときのリアルは、こちらでまとめています。
【銀行員生活Part1】入社式・同期との絆が深まった新入社員研修
1.銀行の支店長の年収は?
題名の通り、銀行の支店長の年収は800~2,000万円です。
なぜここまで幅があるのかというと、下記の銀行のランクによって、支店長と言っても大きく差があるからです。
- 下位地方銀行
- 中堅地方銀行
- 大手地方銀行
- メガバンク
それでは、それぞれについて解説していきます。
1-1.下位地方銀行
支店長の年収は、800~1,200万円だと言われています。
なぜなら、40歳前後の平均年収が500~600万円、40歳前後の総合職は600~700万円、40歳後半から50代前半の総合職は700~900万円と考えると、支店長は800~1,200円と想定されるから。
支店長は支店の実績に応じて、大きく変化します。
また、オワコンと言われている下位の銀行では、さらに下がるでしょう。
1-2.中堅地方銀行
支店長の年収は、1,100~1,400万円だと言われています。
なぜなら、大手と中堅の間である常陽銀行出身者に話を伺うとみずほと比較して1~2割年収が少なく、中堅だと常陽よりも若干低いことが想定されるので。
下位・中堅銀行で年収が上がらない実態は、銀行は今後どうなる?見通しは暗いです…でもまとめています。
銀行は今後どうなる?見通しは暗いです…
1-3.大手地方銀行
支店長の年収は、1,300~1,700万円だと言われています。
なぜなら、メガバンクを100とした時に90~95程度だから。
知り合いに横浜銀行や千葉銀行出身者がいますが、年収の会話をすると、若干みずほよりも少ないぐらい。
1-4.メガバンク
メガバンクでは銀行にもよりますが、支店長の年収は1,500~2,000万円です。
メガバンクになると、ベースがより大きくなるため実績に応じた開きが大きくなるので、支店長の年収はより開きがでます。
かなり開きがあるので、支店長の必死さは尋常では無いです。パワハラとかも当然出るわけですね。
メガバンクの支店長については、メガバンクの支店長の年収は?【1,500~2,000万円です】でまとめています。
メガバンクの支店長の年収は?【1,500~2,000万円です】
2.銀行の支店長の業務内容
大きく分けると下記の通り6つです。
- 数字・案件管理
- 本社との調整
- 従業員の人事評価
- 支店の格となる取引先のフォロー
- 支店業績を担う案件のフォロー
- 大きなクレームの対応
それでは、まとめていきます。
どのポジションになってもストレスが多いのは、【元みずほ銀行員が語る】銀行員がストレスフルな理由と解消法でもまとめています。
2-1.数字・案件管理
こんなイメージです。
- 日々の実績が目標対比どうなっているのか
- 大きな案件を中心にどうなっているのか
僕が支店勤務をしていた時には、朝礼で支店の業績、夕方に支店長への案件の報告をしていましたし、支店長・副支店長は日々の数字・案件管理が中心になります。
この数字管理は半端ないですね。
そこまで細かくやるかというぐらい、またどうでもいいんじゃないかというぐらい細かいあるあるを含めて、本当にあった銀行員のあるある話でまとめています。
本当にあった銀行員のあるある話
2-2.本社との調整
- 本部から半期ごとに課される目標数値の本部との調整
- 支店内で把握している業績予想を、定期的に本部の営業統括部門に報告
なぜなら、高い目標数値が課され、それに対する本部からの詰めが毎週のようにあるから。
支店の従業員も上司から詰められていますが、支店長も本部から詰められています。あまり部下には大変さを見せませんが、かなり辛そうでした。
上司は上司で大変なんですね。
副支店長が、お前らが想像している以上に支店長は大変だぞと漏らしていたので。
こういったストレスが、下にはパワハラとして降りてくる気はしているので、そういった事情を【元メガバンク銀行員が語る】銀行員のパワハラ事情と対策4選でまとめています。
【元メガバンク銀行員が語る】銀行員のパワハラ事情と対策4選
2-3.従業員の人事評価
最近は、従業員同士や部下から上司といった評価も増えましたが、最終的には支店長がほぼ人事評価を握っており、それを参考に人事部が判断するという形式です。
人事部は数十人しかおらず、イチ支店の細部まで管理できないので、当然支店長が人事評価をすることになります。
2-4.支店の格となる取引先のフォロー
大きな取引先は、支店長の肩書が効果覿面なので、その肩書を使ってもらいます。
なぜなら、世の中的にも支店長はかなりエライので。
副支店長ではなく、支店長が来るならという理由で案件を進めてくれるお客さんは、相応にいます。
支店長パワーが効かないお客さんもいますが、想像以上に支店長パワーは大きいです。
また、大きな取引先の案件取りこぼしは、支店的にも許されないという事情もありますが。
2-5.支店業績を担う案件のフォロー
その案件が入るかどうかで支店業績が大きく変わるという案件には、必ず支店長が入ります。
なぜなら、それが後々の自分達のボーナスや昇格に直結するから。
支店長によっては、毎日のようにその案件の管理をしてきますし、一緒に訪問したりもします。急に眼の色を変えて、関わってきます。
それだけ、本部からも詰められているということなんでしょうかね。
そういうことになりますね。落とせないので。
2-6.大きなクレームの対応
大きなクレームの対応でも、支店長が行くことで収まることが大半です。
なぜなら、繰り返しになりますが世の中的にも支店長はかなりエライので。
支店長が来てくれるなら、これ以上クレームを言うのをやめようというお客さんは多いです。
逆に何で支店長が来ないんだ―って喚くお客さんもいたりします…
支店長も大変ですね。
感覚的には、中小企業の社長みたいなものですからね。僕も何度か支店長には助けてもらいましたし。
3.支店長以上を目指すなら下位地方銀行
本部の支店長クラスの数にもよりますが、大手(5~8%)よりも下位(15~30%)の方が支店長クラスが多いことが判明しました。
大手・中堅・下位の地方銀行で、それぞれどのくらいの割合が支店長以上として在籍しているのか調査してみました。
前提としては、
- 大手地方銀行:(支店数+本部30名+役員数)÷銀行員
- 中堅地方銀行:(支店数+本部25名+役員数)÷銀行員
- 下位地方銀行:(支店数+本部20名+役員数)÷銀行員
で計算しています。
各銀行のHP・有価証券報告書(2020年1月21日時点)を参考に作成していますので、ご参考までにご覧ください。
区分 | 銀行名 | 割合(%) | 支店数 | 本部 | 役員数 | 銀行員の人数 |
大手 | コンコルディアFG | 5.4 | 287 | 30 | 18 | 6,228 |
大手 | 千葉銀行 | 5.5 | 185 | 30 | 29 | 4,420 |
大手 | 静岡銀行 | 8.4 | 180 | 30 | 28 | 2,819 |
大手 | ふくおかFG | 5.6 | 323 | 30 | 25 | 6,717 |
大手 | ほくほくFG | 5.3 | 281 | 30 | 37 | 5,356 |
中堅 | 山陰合同銀行 | 5.3 | 57 | 25 | 24 | 2,018 |
中堅 | 百十四銀行 | 7.1 | 103 | 25 | 31 | 2,250 |
中堅 | 紀陽銀行 | 7.0 | 111 | 25 | 23 | 2,284 |
中堅 | 鹿児島銀行 | 7.4 | 115 | 25 | 20 | 2,149 |
中堅 | 大分銀行 | 7.9 | 88 | 25 | 18 | 1,660 |
下位 | 鳥取銀行 | 13.1 | 53 | 20 | 21 | 716 |
下位 | 但馬銀行 | 16.0 | 68 | 20 | 20 | 676 |
下位 | 東北銀行 | 14.5 | 55 | 20 | 13 | 605 |
下位 | 富山銀行 | 22.2 | 38 | 20 | 13 | 320 |
下位 | 筑邦銀行 | 29.1 | 44 | 20 | 17 | 557 |
ここから見えてくることはこの流れですね。
- どうしても、銀行組織になると必要になる管理系の部署も多くなる
- 下位の銀行ほど無駄な部署≒支店長クラス・ポストの割合が高くなる
- 人件費は嵩む≒利益が出ない
- 下位の地方銀行ほど淘汰されやすい
また、この中から頭取になれるのは当然ほんの一握りになりますが、【銀行の頭取とは⁈】仕事内容・なれる確率・年収1億超えるの⁈で詳しくまとめています。
【銀行の頭取とは⁈】仕事内容・なれる確率・年収1億超えるの⁈
4.【まとめ】下位の地方銀行の支店長の年収は800~1,000万円…
今回の記事をまとめるとこのような感じです。
- 銀行の支店長の年収といっても800~2,000万円と開きがある
- 下位の地方銀行の支店長の年収が800~1,000万円というのもあり、業務の大変さを考えると割に合わない
- 下位地方銀行の方が大手地方銀行よりも支店長クラスの人間が多い
- 支店長も部下は詰めているが、支店長は本部から数字で詰められているので、かなり大変
地方銀行の支店長と言えば、その地域では神のような存在ですが、意外と年収が低いのが実態です。
支店長だけではなく、一般行員の年収については、「銀行員の年収を徹底解剖【元みずほ銀行員がリアルに伝える】」をどうぞ。
本格的に銀行員を考える方は、こちらをどうぞ。
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