“元みずほ銀行員”が銀行の序列、役職毎の業務・年齢を3分で解説

銀行員の役職、役職毎の業務内容・役割について解説!

銀行の役職や序列はどうなっているの?
役職・序列毎の業務やどのくらいの年齢でその役職に就けるのか知りたい。

こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。

僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。

ここでは、こんな内容を解説します。

  • 銀行の序列、役職毎の業務・年齢を3分で解説
  • 銀行員の役職あるある

自分自身の経験、周りにいる銀行員仲間の話、ニュースを基にリアルな情報を中心に解説していきます

この記事を読むことで、銀行で働くイメージやキャリアがより具体的にイメージができるはずです。

1.銀行の序列、役職毎の業務・年齢は?

銀行員の役職、役職毎の業務内容・役割について解説!

銀行内の序列、役職名は、銀行によっても異なるので、一例にはなります。

ただ、複数の地銀と関係があった中で、まとめていくので網羅的な内容になっています。。

序列、役職毎の仕事や年齢は様々ですが、おおよそ一般的な内容を解説していきます。

それぞれの役職への到達割合は個人的な感覚ですが、おおよそこのような感じです。

銀行員の業務

出世していく流れについては、メガバンク銀行員の出世コースとは⁈【出世する3つの方法も解説】で詳細をまとめています。

メガバンク銀行員の出世コースとは⁈【出世する3つの方法も解説】

メガバンク銀行員の出世コースとは⁈【出世する3つの方法も解説】

それでは、支店や営業部での業務を中心に、役職毎の業務内容・年齢をまとめていきます。

1-1.主任(20代後半~40歳前後)

平行員の助走期間を終えて、より大きな実績が求められる役職で、こんな特徴があります。

  • 営業店で中核先の数社を担当させてもらえる
  • 平行員時代の1.5~2倍のノルマを与えられ、上司からの詰めが厳しくなる
  • 簡単な事務処理の質問をしにくくなる
  • 自分の意見を求められる
  • 平行員のお手本となることが求められる
  • ただ、全体の序列の中では下位

当然ながら、年齢を重ねるにつれて担当者としてはベテランの領域になってくるので、ノルマは重くなっていきます。

最近では三井住友銀行がノルマ営業を一部停止したりという流れはあるようですが、行員に聞いてみると、昔のノルマという形式から自己目標というほぼノルマに変わりつつあるようです。

詳しくは、銀行員はノルマがきついし種類も多い!ノルマ達成のための4ステップに書いています。

銀行員はノルマがきついし種類も多い!ノルマ達成のための4ステップ

銀行員はノルマがきついし種類も多い!ノルマ達成のための4ステップ

1-2.課長代理・部長代理・調査役(30歳前後~40代前半)

代理という役職だけあって、営業としては一人前であることが求められ、こんな特徴があります。

  • 営業店の中核先を担当するとともに、目標数値も大きくなる
  • 課長や次長が多忙な時、課長や次長の替わりに部下の面倒を見ることが増える
  • 若手の上司ではなく、若手と課長の橋渡し役となるため、若手の兄貴的存在になる
  • 書類のチェックや金庫・倉庫の開け閉めなどの管理作業が出てくる
  • 支店や営業部の中で発足される○○委員会などの運営を任される

たまに年齢が、40代後半で課長代理とか部長代理とかだと、序列的には少し残念な役職の方だと思ってもいいです。

これからは、若手(30代前半)の支店長登用や子会社社長起用も出てきているので、将来性のある銀行員と将来性の無い銀行員がはっきりと分かれてくるはずです。

左遷される銀行員の5つの特徴【集団左遷のリアルな実態も記載】にもまとめているのですが、いわゆる左遷コースの方々でね。

左遷される銀行員の5つの特徴【集団左遷のリアルな実態も記載】

左遷される銀行員の5つの特徴【集団左遷のリアルな実態も記載】

1-3.課長・上席部長代理・上席調査役・参事役(30代前半~50歳前後)

管理面が中心で、こんな特徴があります。

  • チームをいかにうまく回して、ノルマを達成させるかが求められる
  • チーム全体のノルマをどのように割り振るのか、差配する
  • 支店長席からの詰めが激しいので、一番大変な中間管理職である
  • 課長自身の取引先は無いが、チーム全体の取引先をケアしないといけないので、一番多忙ともいえる
  • 課長でも、ごく少数の人はプレーヤー的なポジションの人もいる

部署によっては、普通に営業担当だったりもしますが、支店では部下を複数人持つことが一般的です。

早い人だと年齢が30歳ぐらいで、部下を数人をもったり、社内公募で支店長などを経験する方も出てきています。

ここら辺の役職の方が出向のターゲットになります。

ただ、出向も斡旋出向・業務出向の2種類があり、またその中でも年齢や内容によって意味合いが変わってくるので、詳しくは銀行員の出向の実態は?【元メガバンク銀行員が未来も語る】でまとめています。

銀行員の出向とは⁈【元メガバンク銀行員が未来も語る】

銀行員の出向とは⁈【元メガバンク銀行員が未来も語る】

1-4.副支店長・副部長・次長(30代後半~50歳前後)

完全に営業店や営業部の中で経営側となるので、こんな特徴があります。

  • 支店長や部長の補佐
  • 営業店や営業部の中で、2・3チームを束ねるため、課長以上に責任が重くなる
  • 支店長や部長と共に、どのチームにどの程度のノルマを割り振るか決める
  • 支店長や部長のケアが大事で、支店長や部長次第で疲労度が異なる
  • 支店長や部長によっては取引先に行かない人もいるので、その場合は商談の大事な局面での責任者となる
  • 取引先との接待の会食・ゴルフが増える

早い方だと、30代後半ですね。

部署によっても役職名は異なります。例えば、支店だと副支店長、営業部だと副部長とか次長とかになったりします。

序列も部署によって違ったりするのですが、ここら辺は銀行によっても異なりますね。

1-5.支店長・部長・審査役(40代前半~50歳前後)

中小企業の社長のような存在で、こんな特徴があります。

  • 支店や営業部の数字・コンプラ等、全ての責任を負っている
  • 大きなトラブル・顧客からのクレームがあった時には、真っ先に営業マンと謝罪に向かう
  • 相応の人事権を握り、内部の行員の人事異動や評価に影響力がある
  • 本部からの数字の詰めを激しく受けるので、支店長や部長も大変である
  • 取引先との接待の会食・ゴルフが、ほぼ毎日のようにある

ここまでの役職に到達できたのであれば、銀行員としての目標は達成したという感じですね。

また、取引先に訪問すれば相応のふるまいをしてもらえるはずです。ただ、我々が想像している以上に大変なポジションではありますがね。

支店長にもなると年収もかなり高くなりますが、メガバンク・大手地銀・中堅地銀・下位地銀によっても大きく異なります。

詳しくは、銀行の支店長の年収は?【800~2,000万円です】でまとめています。

銀行の支店長の年収は?【800~2,000万円です】

銀行の支店長の年収は?【800~2,000万円です】

1-6.執行役員(50代前半~50代後半)

業務の実行部隊の中でトップのポジションで、こんな特徴があります。

  • 沢山の支店や営業部を束ねており、各支店や営業部を訪問し、重要な顧客廻りや接待、大規模な懇親会等に参加している
  • ここで具体的な実績が残せなければ、グループ会社や取引先へ出向となるため、とにかく実績が求められる
  • 銀行の実行部隊の大部分を握っているので、責任はとてつもなく重い
  • 上の役員・支店・顧客対応で休みは無い

ここまでの役職に到達できるのは、数百人いる同期の中でも1人か2人です。

余談ですが、取締役(会社法上の役員)=執行役員(社内上の役員)ではないので、役員と言っても意外と年収は低いようです。

これは定かではありませんが、みずほの常務執行役員も年収2,000万ちょっとらしいです。

みずほの中で同期トップになっても意外と高くないんですね。他の上場企業だったら、トップとかになれそうなレベルなのに。

1-7.取締役以上(50代後半~60代前半)

銀行全体の経営を担っており、常に株主・株価を気にした動きとなります。

なぜなら、銀行も上場企業が大半なので。

そのため、業績悪化、不祥事が起きると、辞任という形で、すぐに責任を取る必要が出てくるポジション(銀行役員の悲しい年収事情について解説)となる。

地方銀行の役員・頭取の年収は?【銀行員に夢が無い話】

地方銀行の役員・頭取の年収は?【銀行員に夢が無い話】

最近は若手の登用も進んでおり、50代中盤でも取締役の方も出ていますね。

三菱UFJフィナンシャルグループの現トップの亀沢氏は、当時の三菱東京UFJ銀行に55歳でトップになっていますね。

ただ、当然ながら当然頭取・社長になれるのは一人です。

厳しい現実・大変な道のりについては【銀行の頭取とは⁈】仕事内容・なれる確率・年収1億超えるの⁈でまとめています。

【銀行の頭取とは⁈】仕事内容・なれる確率・年収1億超えるの⁈

【銀行の頭取とは⁈】仕事内容・なれる確率・年収1億超えるの⁈

2.銀行員の役職あるある4選

銀行員の役職、役職毎の業務内容・役割について解説!

おそらく銀行員ならではではないかということを挙げたいと思います。

  • 部長代理で勘違いされやすい
  • 営業部や本部では、部長と次長以外がほぼ全員部長代理や調査役
  • 役職名で呼び合う文化
  • みずほ銀行だけ⁈代理以上になると、椅子に肘掛けを追加

それでは、詳しく解説します。

2-1.部長代理で勘違いされやすい

お客様と話していると、

若いのに部長の代理ってすごいねえ。

別に部長の代理ではないので…。部に沢山の部長代理がいますから。

そうなんだ。沢山いるのね。

営業部であれば、30歳前後で肩書上は部長代理になるので、偉くないのに勘違いされるので、少々ややこしいです。

部長→(副部長)→次長→部長代理→(主任)→平行員といった具合です。

紛らわしいですね。

2-2.営業部や本部では部長と次長以外がほぼ全員部長代理や調査役や参事役

営業部や本部は3店舗目以降の人が多く、比較的優秀な人材が行集まるので、ほぼ部長代理や調査役となります。

支店は新卒が入るんですが、営業部とかは部長と次長以外が全員部長代理という不思議な組織になりまして…。

面白い状況ですね。

2-3.役職名で呼び合う文化

大抵、課長以上になると「支店長」、「副支店長」、「課長」と役職名で呼ぶのが一般的です。

年功序列の流れが強いので、年長者を崇める文化が根強く残っています。大分緩くなってはいると思いますけどね。

堅い組織ですね。

こんな堅い文化なので、結構大変なんですよね。そういった事情は「元みずほ銀行員が感じた銀行にしかないつらいこと・大変なこと6つ」でもまとめています。

元みずほ銀行員が感じた銀行にしかないつらいこと・大変なこと6つ

元みずほ銀行員が感じた銀行にしかないつらいこと・大変なこと6つ

2-4.みずほ銀行だけ⁈代理以上になると、椅子に肘掛けを追加

これはみずほ銀行だけかもしれませんが、大半の部署が課長代理・部長代理・調査役以上になると、椅子の肘掛けが追加されます。

少し優雅に業務を進められるということですかね⁈

このように、銀行によって細かいあるあるネタは沢山はあります。

本当にあった銀行員のあるある話

本当にあった銀行員のあるある話

3.【まとめ】銀行員は役職によって役割も変わるが、結局どの役職も大変!

銀行員の役職、役職毎の業務内容・役割について解説!

今回の記事をまとめるとこのような感じです。

  • 平行員~課長代理・部長代理は営業ノルマに負われて大変
  • 課長は慣れない管理に四苦八苦しながらも、チームの数字に負われて大変
  • 副支店長~支店長は、営業店・営業部全体の数字・運営の責任が問われるし、接待も多いので大変
  • 役員も株主を意識して仕事をしなければいけないので、大変

結局、どの役職でも際限なく大変ということで、そんなリアルな銀行員生活は、「【銀行員生活Part1】入社式・同期との絆が深まった新入社員研修」でまとめています。

2023年2月からサトルライフ再始動!ということでブログだけではなく、YouTubeも始めました。銀行員生活にモヤモヤしている方、銀行での試験勉強から一息つきたい方、銀行から転職したい方向けに、好きなことをたまに話しています。