銀行員(法人営業)の仕事内容は?
なんかきつそうだけど、やりがいは?
銀行の法人営業で必要なスキル・資格は?
こんにちは、月間2万人が閲覧する『サトルライフ』を運営しているサトルです。そんなお悩みや疑問にお答えしますので、是非ゆっくりと見ていってください。
僕自身は、みずほFG(中堅中小・大企業・ファンド営業)→M&A仲介→資産運用系ベンチャー→Web制作・Webメディア構築の個人事業主といった決してマネしないであろう道を進んでいます。
ここでは、これらの内容を解説します。
- 銀行員(法人営業)の仕事内容
- 銀行員(法人営業)のやりがい・魅力
- 銀行員(法人営業)に必要なスキル・資格
自分自身の経験、周りにいる銀行員仲間の話、ニュースを基にリアルな情報を中心にお答えします。
- 銀行志望の方
- 銀行に少しでも関心のある方
この記事を読むことで、大抵の人が通る銀行の法人営業の雰囲気がつかめるはずです。
僕の銀行員時代の法人営業について漫画でまとめたのはこちら。よりイメージが沸くと思います。
【銀行員生活Part1】入社式・同期との絆が深まった新入社員研修
銀行員の法人営業とは?仕事内容を解説
とにかく仕事の量、仕事内容の幅が広いです。
ただ、同じ法人営業でも、担当先の規模によっても仕事内容が変わってくるので、全ての規模を経験した僕が解説をしていきます。
- 中小企業:売上高20億未満
- 中堅・大企業:売上高20億~1,000億
- 超大企業:売上高1,000億超
それでは見ていきましょう。
中小企業(法人営業)の仕事内容
半分は社長、半分は法人への営業となります。
なぜなら、中小企業はほぼオーナー企業なので。
仕事内容は、こんな感じです。
業務内容 | 重要度(高・中・低) | 頻度(多・適・少) |
昔ながらの銀行取引(融資・為替・預金) | 低 | 多 |
社長の資産承継のコンサルティング | 高 | 多 |
不動産売買の資金的なサポート | 中 | 適 |
ビジネスマッチングのサポート | 高 | 適 |
M&Aアドバイザリー | 高 | 少 |
海外進出のお手伝い | 高 | 少 |
- 担当者が取引先の資産承継ニーズをキャッチ
- 本部orコンサル会社と取引先に訪問してディスカッション
- 社内&社外で対策立案
- 資産承継の税金対策で不動産or飛行機などの購入、遺言信託の活用を提案
- 銀行で不動産などの購入資金を融資、グループ会社で不動産の仲介でサポート
ほぼ、この流れです。
ビジネスマッチング?
銀行の幅広い顧客網、情報量を駆使して、下記目的でお客様のビジネスをマッチングしています。
- 販売・仕入強化
- IT化
- コスト削減
- 事業多角化
こんなニーズをお客様からキャッチして、本部の部署と連携して、お客様同士を引き合わせるような業務です。
M&Aアドバイザリーも増加?
最近は中小企業の社長は50代~70代の方が多いため、M&Aでの売却の相談も増加傾向にあります。
メガバンク | 小さい規模の中小企業はM&A仲介会社に依頼、少し規模の 大きい中小企業は自分の銀行内の部署でM&Aのアドバイザリーを受諾 |
大手地銀 | 横浜銀行や千葉銀行などの大手は地銀連携で、銀行内でM&A仲介を完結しようとしているが、他の大手は大半はM&A仲介会社に依頼 |
中堅地銀 | 一部自分の銀行内の部署で対応したりしているが、大抵はマッチング力の弱さや専門人材の不足から、M&A仲介会社に依頼 |
下位地銀 | マッチング力の弱さや専門人材不足から、M&A仲介会社に依頼 |
なので、M&AアドバイザリーもM&A仲介会社と連携したり、自分の行内と連携したりして、活動しています。
この法人営業担当者は、後継者不足で困っている中小企業を、本部の専門部署につないだり、M&A仲介会社につないだりする役回りです。
中堅・大企業(法人営業)の仕事内容
上場企業でもオーナー企業が結構ありますが、中小企業ほどではないので、法人対法人の営業が中心となります。
仕事内容は、こんな感じです。
業務内容 | 重要度(高・中・低) | 頻度(多・適・少) |
融資取引(社債・シンジケートローンの組成) | 中 | 多 |
社長の資産承継のコンサルティング | 高 | 適 |
不動産売買の資金的なサポート | 中 | 適 |
M&Aアドバイザリー | 高 | 少 |
海外進出のサポート | 高 | 適 |
信託銀行や証券会社との連携による複合取引 | 高 | 多 |
中堅企業以上になると、海外進出のためのコンサルティングや海外現地法人への融資、M&Aアドバイザリー、シンジケートローンでの融資取引など、より高度な業務が増えてきます。
ただ、中堅・大企業でもオーナー企業は沢山あるので、資産承継コンサルティングから不動産の購入サポートという流れも大きな収益源です。
僕もこの流れで、数百億の不動産を購入してもらい、数億の手数料を頂いていました。
超大企業(法人営業)の仕事内容
中堅・大企業と比較して仕事内容は大きく変化するわけではないです。
超大企業の法人営業の特徴は以下の通りです。
- 完全に銀行(役員含めた)対企業の取引となる
- 提案・接待含め銀行内の役員を動かすため、役員への定期的な報連相が必要になる(社内調整の時間が大幅に増加)
- 案件も大きくなるので、大型案件は数年がかりになる&収益額も大きくなるため社内でも目立ちやすくなる
いいですね。まさに花形部署。出世コースですね。
そのままうまくいけば、完全な出世コースですね。ただ、かなり若手でいくと、部署でぼこぼこにやられて、1年ぐらいで左遷されることがあるので、厳しい環境です。
厳しい環境でありますが、銀行に貢献している感と、新聞ネタになったりすることもあるので、やりがいは大きいです。
銀行員の役職、役職毎の業務内容・役割について解説!
銀行員(法人営業)のやりがい・魅力は?
それは、この4点ですね。
- お客様の未来創造を手伝える
- 資金繰りに困窮しているお客様を融資で救うことが出来る
- 大金を扱うため、融資などの通して大きなプロジェクトに参画できる
- 若手の時から人生経験が豊富な経営者と話すことが出来る
長くなるので、詳細については銀行員って評判悪いけどやりがいはあるの?元銀行員が4つお答えします!でまとめています。
銀行員って評判悪いけどやりがいはあるの?元銀行員が4つお答えします!
銀行員(法人営業)に必要なスキル・資格
最も必要な能力やスキルを4つ挙げると、
- 図太さ・タフさ
- 情報収集力(ヒアリング力)
- 事務処理能力
- 金融を含めた幅広い知識・情報
ですね。詳しく解説していきます。
スキル1:図太さ・タフさ
これが一番大事です。
なぜなら、基本的に毎日のように上司から詰められるし、多忙な業務に追われるので。
僕も最初は何度も心が折れかけましたが、段々とタフになって、最終的にはへこたれなくなりました。
上司の話は、大半は聞き流すぐらいで、真面目に聞き過ぎると身がもたないです。
スキル2:情報収集力(ヒアリング力)
上司や本部への報連相をする際に、事細かに内容を説明する必要があるので、聞く力を鍛える必要があります。
僕も入行当時は上司に
もう一度聞いてこい。
と何度も言われました。
能力も大事ですが、どのようにヒアリングしていくかが大事です。
【営業マン必見!】営業成績UPのためのヒアリングのやり方とコツ
スキル3:事務処理能力
銀行の法人営業は、嫌になるぐらい事務が多いです。
なぜなら、ほぼ全てが稟議や報告書の作成対象になるから。
融資以外でも、少しだけ挙げるとこんな時に稟議や報告書が必要になります。
- お客様とのランチ・接待、何かもらう時
- お客様の決算が悪化した時
- お客様に何か大きなことがあった時
- 本部が作成した書類以外の資料で提案する時
本当に一例ですが、何か少しでもやるとなったら、驚くほど稟議or報告書が必要になるので、事務処理能力が遅いと、営業には行けません。
これからRPAの導入により多少減るかとは思いますが、新たな事務も増えるでしょう…
【元みずほ銀行員が答えます】銀行の残業時間ってどのくらい?
スキル4:金融を含めた幅広い知識・情報
これは徐々に身に付けていくしかありませんが、知識の蓄積が必要です。
なぜなら、銀行員に対するお客様のハードルが高いので。
おかげさまでインプット量が多く、銀行以外の友人と話をしていても、別分野の話でもある程度理解できました。
話は逸れますが、恥ずかしながらインプット人間だった僕は、アウトプットの重要性にここ2・3年で気づきました…
正直営業に関わらずアウトプットは大事ですね。
何の資格をとればいいの?
銀行員に資格試験の勉強は必要?【出世のための一つの手段です】にもまとめていますが、銀行員はとにかくあほみたいに資格を取得します。
僕も銀行員時代に実際に取得した13の資格の難易度ランキングにまとめた13の資格を取得しました、、
ここまで取得する必要はありませんが、取ると出世には有利にはなります。
【まとめ】銀行の法人営業は大変だけど、やりがいのある仕事
今回の記事はこのような感じです。
- 銀行の法人営業の業務は本当に幅広い
- その中でも最近の稼ぎは、資産承継コンサルからの不動産売買サポート、M&Aアドバイザリー、海外進出支援が中心
- 銀行の法人営業に一番求められるのは図太さ・タフさ
- 大変な仕事ではあるが、顧客の未来創造を手伝えること、魅力は若手の時から人生経験豊富な経営者と話せることがやりがいとして挙げられる
みなさんも銀行の法人営業は沢山の経験が出来るので、これから銀行に転職・就職する方は是非法人営業を楽しんでもらい下さい。
銀行への入行からのリアル体験談を漫画でイメージしたい方はこちらをどうぞ↓↓
2023年2月からサトルライフ再始動!ということでブログだけではなく、YouTubeも始めました。銀行員生活にモヤモヤしている方、銀行での試験勉強から一息つきたい方、銀行から転職したい方向けに、好きなことをたまに話しています。